ミネラルにつきまして

貴重なご質問を頂戴いたしましたので皆さまに共有させていただきます。
今回ご質問があったのが「ミネラル感について」です。

ワインを飲んでいると「ミネラル感」という言葉は実際よく出てきますが、
とても曖昧でわかりずらい表現ですよね。
というのも、ミネラルというのは「無機成分」なので、
実際には香りもそのものの味わいも感じられるものではありません。

ワインの中に含まれるミネラルには、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、
カルシウム、マンガン、鉄、銅、アルミニウム、鉛、亜鉛などがあります。

特に冷涼な地域の石灰質を含む土壌で造られるワインは、ミネラル豊富なものが
多いといわれています。
それゆえ、ニューワールド系(アメリカ、オーストラリア、チリなど)のワインに
比べ、イタリアワインやフランスワインにはミネラル感の高いワインが多く存在します。

しかしながら、ミネラル感と土壌との関係性は化学上解明されてはおらず、
様々な分析や説があり、「ミネラル感」という表現も各ソムリエによって
捉え方が様々です。

そこで、わかりやすく簡単に3つのカテゴリーにわけてみました。

①潮のニュアンス・・・磯の香り。スポーツドリンクを飲んだときの
わずかな塩っぽさ。
海水が口に入ったときに唇が収斂する感じ。

②石灰のニュアンス・・チョークや校庭に引く石灰のような粉っぽさ。
ヴィッテルやコントレックスといった硬度の高いミネラルウォーターの味。

③鉱物・金属のニュアンス・・・・石などのひんやりした固い感じ。
血の(鉄っぽい)味。蛇口から直接飲む水道水の味。

まずはこのような要素がワインの中に存在するか探ってみてください。
感じながら色々なワインを飲んでいくうちに、
「あ、これがミネラル」という感触を掴んでいただけるのではないかと思います!